タイからの留学生アイちゃんが、8月から約4か月間にわたる静修高校(普通科総合)での留学生活を終え、帰国しました。幼い頃から日本の文化やアニメに親しんできたアイちゃんは、お父さんが日本への留学経験を持ち、日本語を教えてくれたことをきっかけに、「もっと日本語を学びたい」と思うようになったそうです。留学前から、日本ならではの文化を体験できる部活動に参加したいと考えていたアイちゃん。静修高校では華道部と茶道部に所属し、活動を通して日本の伝統文化に触れるとともに、部活動の仲間やクラスの友だちも多くのことを彼女から学びました。授業では分からないことも多く、最初は戸惑う場面も最初はあったようですが、「すべてが貴重で素晴らしい経験だった」と振り返ります。思い出に残っている出来事として、クラスメイトと一緒にお弁当を食べた時間を挙げてくれました。タイでは食堂を利用することが多いため、教室でお弁当を囲む時間は新鮮で、日本の学校生活ならではの体験だったそうです。一方で、来日直後は思うように日本語が話せず、会話に苦労することもありました。それでも、日本の友だちやホームステイ先のホストファミリーと積極的に会話を重ね、電話では家族に日本語を披露するなど、日々努力を続けてきました。「アイちゃんならできるよ」「頑張って」といった周囲の励ましが、大きな支えになったそうです。静修高校で過ごす最後の日には、クラスメイトがお別れ会を開き、色紙や動画のサプライズプレゼントが贈られました。国や言葉の違いを越えて出会い、4か月間で深まった友情を感じながら迎えた別れの時間は、笑顔と涙に包まれた心温まるひとときとなりました。静修で出会った友だちへの感謝や「もっと留学していたいし、本当に寂しい」と涙ながらに語るアイちゃんの言葉が印象的でした。今後は日本語能力検定の勉強に力を入れ、いつか日本、特に北海道に住みたいと話してくれたアイちゃん。静修高校での学びや出会いが、これからの人生を支える大切な経験となることを、心より願っています。